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逆の立場から by形成外科 阿部周策Dr

2016.10.03

形成外科 阿部周策dr

医療者の「あたり前」と患者さんの「あたり前」の間に大きなズレがあるのはもちろん望ましくないのですが、現実には結構あります。
毎日のように手術に携わっていれば、手術は外科医にとっては「日常」になってしまいます。
患者さんにとっては、局所麻酔下の1時間足らずの手術でも身構えてしまうのは、あらためて考えれば当然かもしれません。
 
 
 
 
 
このまえの土曜日の夜、歯磨きをしていたら久しぶりに歯の詰め物が外れてしまい、10年ぶりくらいに歯科医院にお世話になりました。
痛みには(男性としては)強い方だと思っていて、小さい頃から歯医者さんで泣いたことはなかったと記憶していますが、独特の緊張感はありますよね。あの診察台には。
 
 
 
 
 
初診のルーチンの一部なのでしょうか、パントモ(オルソパントモグラフィ)を撮影しました。大人になってからははじめてでした。
(この写真はわたしのものではないですが、)自分の予想よりもはるかに下顎角(いわゆるエラの部分:写真の赤枠のあたり)がゴツくてなんかちょっと驚き&ショックでしたw
 
担当の先生は「粘膜の保護のための綿を入れます」とか「風が出ます」とか何をするにもその都度丁寧に教えてくれました。
振り返ってみると、自分は顔の手術でもバイポーラー(小さい出血点を止血する文明の利器です。使用時にコゲくさい時があります)とか普通にあまり説明せずに使っていたなぁと思いました。
(ふしぎと炭酸ガスレーザーの時は説明している気がしますが)
 
若かりし時、バイポーラの通電音を患者さんに尋ねられ、正直に回答したところ
「え??、血が出てるんですか!?」
と驚かれたことがあり、(…手術なのでさすがに無血というわけには…)
それ以降あまり自らすすんで説明しなくなったのですが。
 
 
 
患者さんを見ていると手術の全過程を目に焼き付けたい!という人から、何もわからないうちに全てが終わってほしいと願う人まで人それぞれです。
 
一概にどうするのが◎という正解はないと思いますが(だから難しいですね)、
自分が受診する側に立つとスタッフやDr.の対応やクリニックのインテリアや雰囲気その他いろんなことに考えをめぐらせるいいきっかけになりました。
 
それにしても今
回、日曜日に診療している歯科医院の多さにびっくりしました。
矯正専門の歯科クリニックは、そうかなと思うのですが、一般歯科も探すのに苦労しませんでした。
中には24時間365日受け付けているところも!!!
ニーズの強さと競争の熾烈さを感じました。
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