アトピー性皮膚炎

症状

アトピー性皮膚炎とは、掻痒（かゆみ）のある湿疹が出現し、慢性的に繰り返し良くなったり悪くなったりする病気です。
お父さん、お母さんにアトピー性皮膚炎やぜんそく、鼻炎などがあると発症しやすいともいわれています。乳児期では顔面、幼児期からは首や肘・膝関節の内側、思春期以降は上半身や全身などが好発部位です。
多くは小学校に入る前に軽快しますが、成人期まで続いたり、一度治って再発することもあります。また思春期以降に発症することもあります。
アトピー性皮膚炎の方は、体質として乾燥しやすく、アレルギー症状を起こしやすい状態にあります。乾燥すると、皮膚のバリア機能が弱って皮膚が傷んだ状態になります。そこに何らかの刺激が入ると、強い炎症を起こして湿疹を生じます。
炎症が長引いてくると、将来的に喘息やアレルギー性鼻炎を引き起こしやすい状態（アレルギーマーチ）になるため、しっかりとした治療が大切です。

治療方法

治療の3本柱は　炎症を抑える治療・悪化因子の除去・スキンケアです。
炎症を抑える治療としては、ステロイドやタクロリムス外用薬を中心とした治療を行い、必要に応じ抗アレルギー剤を併用します。漢方薬を処方することもあります。
悪化因子は個々の患者さんや年齢層により若干違いますが、すべての年齢層に共通して、乾燥・汗・シャンプーやせっけん・引っ掻くなどの刺激・ストレス・睡眠不足などがあります。生活の中でできるだけ取り除くようにしていきます。
多くのアトピー性皮膚炎の患者さんは皮膚が乾燥しているため、保湿剤を使ってスキンケアを続けることで、炎症が起きにくい、よい皮膚の状態を保つようにします。
当院では医師およびスタッフによるスキンケア指導も行っております。
また、ご希望の方にはアトピー性皮膚炎の方の肌にも優しい基礎化粧品やミネラルファンデーションのご紹介も行っておりますので、お気軽にご相談ください。