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軟膏とクリームとローションの違いと使い分け by 院長

2017.05.26

皮膚科

こんばんは、院長です。

5月もすでに終わりに近づき暑くなる日が増えてきましたね。

今週末は運動会が開催される学校も多いようですが、皆様おかわりありませんか。

 
 
さて、皮膚科はその名の通り『皮膚』の病気の治療ですから、『外用薬』、つまり塗り薬による治療が中心となります。
 
その塗り薬ですが、よく
 
もっとさっぱりとした薬はありませんか” 
 
というご相談があります。
 
暑くなってきて、その会話がさらに増えてきています。
(皮膚科で使用される外用薬のトップ2は ステロイドと保湿剤です)
 
外用薬は
 
主成分(効果の元となる薬)  と  
基剤(効果となる薬をとかしこむ添加物)
 
から構成されています。
 
効果のある成分そのものだけでは薬としては有効に届かず働かないため、その薬を溶かし込むものが必要となります。
それが基剤です。
 
薬を選ぶとき、その基剤を 
 
べたべたするもの(軟膏) にするか、
比較的さっぱりしたもの(クリーム)にするか、
さらにさっぱりしたもの(ローション)にするか
 
で使い心地が変わってきます。
 
≪右から 軟膏 クリーム ローション≫
 
 
軟膏には水が含まれず、やや硬めのあぶらのため、べっとりとした使用感になります。
クリームは油と水がバランスよく混ざっているため、軟膏よりはさっぱりとした使い心地になります。
ローションはクリームよりさらに水の割合が増えさっぱり感が増します。
(なお、製品に ”軟膏”と書いてあっても実際にはクリームのものもいくつかあります)
 
そうなりますと、肌への使い心地の良さでしたら
 
ローション>クリーム>軟 膏 

の順番になるのですが
 
実際に使用するとなると、肌への負担も考慮しなければいけません。
肌への優しさで言いますとその反対で、
 
軟膏 > クリーム > ローション
 
と逆の順番になってしまいます。
 
軟膏と、クリーム・ローションを比べると、クリーム・ローションのほうが皮膚への吸収もよく、使用感も良いため好まれるのですが、汗では流れやすくなります。
また引っ掻き掻き傷が多い方や皮膚のただれがあるかたでは、クリーム、ローションではしみたり炎症を起こしたりと、刺激になるため不向きです。
 
つまり、皮膚のバリア機能が乱れているときには、肌を保護することができる軟膏が一番適しているのです。
 
そのため、お薬を処方するときは、同じ病気であってもできている場所や皮膚の状態によって、外用薬の性状を使い分けています。
 
 
夏場は確かにべとべとするのが気持ち悪いかと思いますが、できるだけ皮膚に負担をかけない外用を選んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたしますね。
 
 
浄水皮膚科クリニックHP http://josui-hifuka-clinic-com.check-xserver.jp/wp/

 

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