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ご高齢の方の皮膚トラブル by 院長

2017.02.16

皮膚科

こんにちは。院長です。
このところ冷えますが3月まであと2週間!春が来るのが楽しみです。
 
 
当クリニックは、赤ちゃんからご高齢の方まで幅広い年齢の方が受診されます。
 
それぞれの世代に特有の皮膚の病気がありますが、ご高齢の方では年を重ねることにより起こる皮膚の生理的変化などから生じる疾患が増えてきます。
 
 
ご高齢者では、皮脂の欠乏、水分含有量の低下による乾燥が進みます(いわゆる乾皮症)。
 
これに皮下組織(皮膚の下にある組織)の萎縮、筋力の低下 、骨の変形、血管の壁の弾力の低下(堅くなりもろくなる)と、末梢循環障害(末梢の血の流れが悪くなる)が加わることで、以下のような皮膚トラブルがよく生じます。
 
 
【1 湿疹・皮膚炎】
皮脂欠乏性湿疹貨幣状湿疹(脛に散在する類円形の湿疹)、うっ滞性皮膚炎(静脈瘤による、下肢の血の流れの滞りから起こる脛の炎症)など
 
皮脂欠乏性湿疹は最も頻度が高く、下肢とくに脛は皮脂分泌量も少なく乾燥が進みやすい場所です。
乾燥し外からの刺激に対して炎症を起こしやすくなり、湿疹を生じます。
うっ滞皮膚炎では血流が滞ることで皮膚への栄養補給がままならず、さらに乾燥が悪化して悪循環となってしまいます。
 
 
【2 真菌による皮膚疾患】
足白癬、爪白癬 など
加齢により表皮のターンオーバーが遅くなり機能が衰えて萎縮していきます。
また真皮の膠原繊維の変性と萎縮、血管の弾力の低下、血管の壁がもろくなることなどが原因で、外からの様々な刺激や病原微生物に対する抵抗力も落ちまいます。
その結果いわゆる足水虫、爪水虫が増加します。
 
 
【3 ウイルス性の皮膚疾患】
帯状疱疹  など
 
皮膚そのものというより、加齢に伴う全身の免疫力の低下により、もともと体の中に潜んでいたウイルスが勢いを増して神経と皮膚に炎症を起こします。
 
 
【4 皮膚掻痒症】
全身性皮膚掻痒症、限局性皮膚掻痒症
 
原因となる皮膚疾患がないのに皮膚がかゆくなるとき、このような呼び名になります。
かゆみの原因は多岐にわたり治療に難渋することも多いのですが、やはりベースに乾燥があり皮膚がかゆみに対し過敏な状態となり発症することが多いようです。
 
 
【5 良性上皮性腫瘍】
脂漏性角化症(顔や首に好発する老人性イボ)、 老人性色素斑(いわゆるシミ)
 
主に顔や首、胸、手背などに、茶色~黒色をした、ちょっと膨らみのあるいイボや平べったいシミができます。これは日光、加齢などが原因で生じます。
皮膚ガンとの鑑別が重要です。
(保険診療では液体窒素療法、保険外診療ではレーザー治療があります)
 
 
そのほか、足の骨の変形、足の皮下脂肪組織の萎縮、不安定な歩行から足のバランスが悪くなり、うおの目タコ(鶏眼、胼胝)も生じやすくなります。
 
 
いずれもただちに命に影響を与えるものではありませんが、ご高齢者の方のQOL(生活の質)に大きく影響することがあります。
 
 
かゆいな、イボやシミが気になるな、ウオノメが痛くて歩きにくいな、、、など
お困りのことがありましたら、ひどくなる前に受診なさってくださいね。
 
浄水皮ふ科クリニックHP http://josui-hifuka-clinic-com.check-xserver.jp/wp/
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