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妊娠中はいろいろありますけれど by 院長
2017.02.01
皮膚科
こんにちは。院長です。2月もこの勢いで過ぎていくのでしょうか、、、光陰 矢のごとしです。
早いもので、今日から2月です。 12月、1月はあっという間に過ぎてしまいました。
最近、妊婦さんの受診が続きました。
診察しながら、そういえば妊娠中は自分もいろいろあったなあ・・と思い出しながら、患者さんのお話しを聞いています。
妊娠は女性の体にとって、とても大きな変化が起きる時期です。
それまでの生活では感じられなかったからだの変化に驚く方も多いかと思います。
妊娠中には高い頻度で皮膚に変化がみられます。
症状は患者さんによってさまざまですが、大きく
① 妊娠中の生理的変化
② 妊娠時にしかみられない 特異的な皮膚症状
③ 妊娠によって影響を受ける病気 (悪化あるいは軽快)
の3つに分けられます。
①は妊婦さんにかなりの割合で起こるものですが、具体的には
妊娠線、肝斑(顔の頬を中心に拡がる茶色いシミ)、色素沈着、毛が濃ゆくなる、足のむくみ
などが挙げられます。
②は
妊娠性痒疹(おなかまわりを中心にかゆい湿疹が生じる)、 妊娠性疱疹(体に赤い湿疹と水ぶくれが生じる)、疱疹状膿痂疹(発熱などの全身症状とともに体に膿ぶくれが多数生じる)
などがあります。
③に関しては、軽快するものは少なく、悪化するほうが多いです。
軽快するものには
化膿性汗腺炎(脇などに起こるしこりを伴う細菌感染)、サルコイドーシス(肉の塊のような組織が体のあちこちにできる病気)、
悪化するものは 真菌症(いわゆるカビ)、ウイルス感染症(ヘルペス、風疹、尖圭コンジローマ)、細菌感染症(蜂窩織炎)
などがあります。
実際にクリニックを受診される症状で多いものは、 ②の 「妊娠性痒疹」です。
(②の妊娠性疱疹や疱疹状膿痂疹は稀な病気です)
妊娠性痒疹は病名に「痒(よう)」 とつけられていように、とてもかゆい病気です。 全妊婦さんの0.5%から2%くらいに発症するともいわれています 。
あまりにかゆく、また丁度赤ちゃんがいるおなか周りに湿疹ができるため、不安で受診されることもしばしばです。
原因は不明ですが、一般的に妊婦さん、胎児には影響はないといわれています。
しかし、かゆいために不眠になることもあり、そういう意味では妊婦さんの体の負担にはなってしまいます。
妊娠中は使用できる薬は限られてはいますが、比較的安全に使用できるものもあります。
妊娠中に薬を使うことを心配される妊婦さんは多いですが、 ご本人と相談しながら可能な限り症状を和らげられるような投薬を行うようにしています。
症状がつらいときは、我慢されずに早目にご相談くださいね。
浄水皮ふ科クリニックHP http://josui-hifuka-clinic-com.check-xserver.jp/wp/
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