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新しい抗ヒスタミン薬

2016.11.19

皮膚科

こんにちは、井上です。

寒くなったかと思うとまた暖かくなったり、乾燥していたり雨が降ったり、、、季節の変わり目は湿疹や蕁麻疹などが出やすいですね。

 

 

私は子供のころから物理性蕁麻疹の体質があり、機械(摩擦)蕁麻疹(こする、引っかくことでおこる)、寒冷蕁麻疹(急に冷えるとおこる)、温熱蕁麻疹(急に温まるとおこる)、その他コリン作動性蕁麻疹・・・など、生活のいろんな場面で蕁麻疹が出ていました。

(今では、出産後にアレルギー体質が軽くなったようで蕁麻疹やアレルギー性鼻炎などはあまり出なくなりましたが、虫刺されなどへの反応は相変わらず激しいので、虫はとっても苦手です)

 

 

ちなみにやっかいな摩擦蕁麻疹ですが、このおかげ?で私は子供のころから誰に教わるわけでもなく、「皮膚をこすらない」習慣が身に染みつきました。

 

温泉やプール、旅行などで、他の人のクレンジング・洗顔・お手入れの様子をチラ見すると、皆さん長時間にわたって激しく「ゴシゴシ☆クレンジング」、「グリグリ☆マッサージ」、「パンパン☆パッティング」されていることに度肝を抜かれます・・・どうして痒くなったり蕁麻疹出たりしないのか、子供心に不思議だったものです。

色素沈着や肝斑、赤ら顔、シワたるみ、毛穴、吹き出物、、、その他あらゆる肌トラブルの原因や誘発・悪化要因となりますので、皮膚をこすることは絶対にやめましょうね。

 

 

 

さて昨日より、新しい抗ヒスタミン薬

「デザレックス錠」(デスロラタジン)

「ビラノア錠」(ビラスチン)

が処方できるようになりました。

 

どちらも適応は「アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒」です。

 

 

「デザレックス錠」(デスロラタジン)は、すでに抗ヒスタミン薬としておなじみの「クラリチン錠」(ロラタジン)の活性体です。

クラリチン(ロラタジン)は眠気が少なく安全性は高めなのですが、効果に個人差がある薬剤です(効く人、効きにくい人がいる)。

デザレックス(デスロラタジン)は代謝酵素による活性化の必要がないので、体質による個人差があまりなく、クラリチンに比べてどなたでも安定した効果が期待できます。

眠気が少ないのはクラリチン同様で、しかも食事による服用時間の縛りもないので、使いやすい薬といえるでしょう。1日1回の服用です。

 

ただしクラリチン(ロラタジン)が3歳から服用できるのに対し、デザレックス(デスロラタジン)は12歳からとなります。

 

 

 

ビラノア錠(ビラスチン)は日本で承認されている従来の薬とは類似しない、新しいタイプの抗ヒスタミン薬です。

脳内のヒスタミンH1受容体の占有率が極めて低く、他剤よりさらに眠気が少ないことが期待できます。

即効性と、ヒスタミンによる炎症を抑える効果の強力さに非常に優れています。

ただし食後に服用すると血中濃度が低下してしまうため、服用は空腹時(お腹が空いているとき、という意味ではありません!食事の前後を避けなければいけません)となっており、その点での使いづらさがややあると言えます。

1日1回の服用で、適応は成人のみです。

 

抗ヒスタミン薬は種類が増え、年齢、湿疹・蕁麻疹・痒みなどアレルギー症状の程度、眠気やインペアードパフォーマンスの低下(無自覚のうちに集中力や判断力の低下が起こる)の程度、食事等の生活リズムの不規則さなど、いろいろな要素を考慮して処方することができるようになりました。

今までの薬が合わなかった、効果に乏しかった、服用しづらかった、などでお困りの方も、どうぞ皮膚科を受診のうえご相談ください。

 

 

浄水皮ふ科クリニックHP http://josui-hifuka-clinic-com.check-xserver.jp/wp/ 

 

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